雪による“屋根の疲労”

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「やもりびと」として活動しています

これから本格的な冬を迎える屋根は

過酷な環境を過ごさなければなりません

マイナス気温の中の積雪や

急な暖気やみぞれなど

常に最前線で負荷にさらされています

まだ先ですが雪が多い冬を越え

「今年も無事だった」と
ホッとする方もいれば

意識すらしたことのない人も多いと思います

屋根においては雪が終わったその後も

季節の波を超えていかなければなりません

実際には雪が溶ける凍るを繰り返すような

気温の時に雨漏りのご相談は増えます

雪は台風のような一時的な負荷ではなく
数ヶ月の間 重さがかかり続ける状態 です

この間に屋根全体の下地がじわじわ沈んだり

排水ルートが微妙に変わるなど

見た目には分かりませんが
屋根は“耐え続けることで消耗”していきます

落雪タイプの屋根であれば

雪が落ちる過程で抵抗がかかる部分や

障害物となるものには負荷がかかります

煙突や谷などがこれに当たります

無落雪タイプの屋根では
溶けてなくなるまでずっと雪はそのままです

排水経路は雪の塊により流れが悪くなっていたり

板金には歪みが起きていることもあります

この状態で雨が降ってくると
今まで問題がなかった屋根でも

突然のダメージのように雨漏りが起こるのです

「夏は大丈夫だった」
という言葉が多いのもこの時期の特徴です

屋根の疲労（劣化）が現れやすい場所は

軒先（雪の荷重が集中）で

谷板金のように水と雪が集まる部分

それからスノーダクトと排水口

これらは冬の間もそうですが
雨によっても負担がかかる場所です

雪が終わった後のように

季節の変わり目に点検を行うことが

ベストタイミングとなります

基本的には雪が降る前と

雪が溶けたあとが最も効果的です

この時期に点検しておくことで

緩みやめくれによる傷み

劣化の兆候を早期に見つけることができます

ここが見過ごされれば大きな工事になりますが
初期段階なら最小限の修繕で済むケースがほとんどです

人は疲れたら休むことができますが
屋根は休むことができません

雪から守り寒さに耐え
水を受けて流し続けた屋根には

回復期間がありません

そのため一気に疲労が表面化します

だからこそ10年15年を目安としても

点検しておくことが大切です

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